日本の神話を知ろう!二分で分かる!「古事記」の超有名所。超簡単解説!

神話とは

日本には、古代の神話が現在まで残っております。神話は通常、世界の始まりや様々なものごとの起源を神々の物語として伝えます。現代に伝わる我が国最古の歴史書である[古事記][日本書紀]には、日本神話として、日本の国の起こりががまとまって収められております。

国の起こりを語る神話

はじめに天と地がわかれました。

天は高天原と呼ばれ、そこに神々が現れ、地からも神々が出現しました。

神々の中で最初に男女の心と体を備えたのは、イザナキノミコトとイザナミノミコトでした。この二柱の神が結婚して八つの島々を産みます。これが日本の国土の誕生です。

ところがイザナミノミコトは火の神を産んだために死んでしまいます。イザナキノミコトは妻を慕って、死者の世界である黄泉の国に追いかけて行きます。しかし、そこで妻の変わり果てた姿を見て、逃げ帰ります。

アマテラス
アマテラス

あとからお父さんに聞いたんだけど、その時お母さんめっちゃウジだらけだったらしいよ。

イザナキノミコトは日向の阿波岐原で禊をし、黄泉の国の穢れを清めました。その時、左の目を洗うとアマテラスオオミカミが生まれ、右の目はツクヨミノミコト、鼻を洗うとスサノオノミコトが生まれました。

アマテラスオオミカミは太陽の女神で、皇室の先祖でもあり、イザナキノミコトの御頸の珠を受けて高天原を治めました。

ツクヨミノミコトは月の神で夜の世界を治めます。

スサノオノミコトは海を治めるはずが、「亡き母のいる根の堅州国に行きたい」と言って、泣きわめいてばかりいました。

そこでイザナキノミコトの怒りによって地上から追放されてしまいます。

天照大御神と須佐之男命

スサノオノミコトは根の堅州国へ行く前に、高天原のアマテラスオオミカミのもとへ挨拶するために登って行きました。

ところが巨大な力を秘めたスサノオノミコトが昇ってきたので、アマテラスオオミカミは高天原を横取りしに来たと誤解して武装して出迎えます。

これに対しスサノオノミコトは自分の潔白を証明するために宇気比を申し出て、アマテラスオオミカミの珠を受け取り、マサカアカツカチハヤ匕アメノオシホミミノミコトを始めとする五柱の男性神が出現しました。

これによってスサノオノミコトの勝利が示され、潔白が証明されました。ところがアマテラスオオミカミはそれらの男性神は自分の物実によって生まれたのだから、自分の子であると宣告します。

アマテラス
アマテラス

今だから言うけど、私ちょっと意地はっちゃってたかもね。

これを受けたスサノオノミコトは高天原で大暴れを始めます。アマテラスオオミカミは弁解するものの、乱暴狼藉はとまらず、アマテラスオオミカミはついに天の岩屋に閉じこもってしまいます。太陽の神が姿を隠したので、天上も地上も全て闇に閉ざされ、あらゆる災いが起こりました。

八百万の神々は何とかこの危機を打開すべく策を考え、祭りを始めます。八咫鏡(やたのかがみ)と八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)を作り榊につけて、それをフトダマノミコトが持ち、アメノコヤネノミコトが祝詞を奏し、アメノウズメノミコトは神がかりして踊りました。

アマテラス
アマテラス

私は閉じこもってたから見てないんだけど、アメノウズメはおっぱいだして踊ってたらしいよ。

見たかったわ。

その踊る姿がおまりにもおかしかったので、神々が大笑いしますと、アマテラスオオミカミは不思議に思って岩屋の戸を少し開けます。

八咫鏡を差し出してアマテラスオオミカミの姿をそれに映すと、不思議に思ってついに戸から出てきます。そこでアメノタヂカラオノカミが手を取って外へ引き出すと世界に再び光が蘇りました。

スサノオノミコトは高天原を追放されて出雲の地に下ります。出雲では、一つの体に八つの頭と尾をもち谷八つ、山八つにわたる巨大なヤマタノオロチを退治し、クシナダヒメを助けて結婚しました。

大蛇の尾から草薙の剣が出てくるが、スサノオノミコトはこれをアマテラスオオミカミに献上します。さきに高天原で造られた八咫鏡、八尺瓊勾玉と、この草薙の剣をあわせて「三種の神器」といい皇室に受け継がれて皇位の印となります。

大国主神と邇邇藝命

スサノオノミコトとクシナダヒメの子孫として、オオクニヌシノカミが生まれます。オオクニヌシノカミは初め、兄弟神達に迫害されても手向かいもできない気弱な神でした。

オオクニヌシ
オオクニヌシ

兄さんたちおっかなくってさ、荷物持ちとかやらされてさ、辛かったな。

ところが根の堅州国を訪れてスサノオノミコトから試練を与えられ、それを乗り越えることで、大きな成長を遂げます。こうしてオオクニヌシノカミは兄弟心を追いやって地上の世界である芦原中國(あしはらのなかつくに)の国造りを進めました。

アマテラスオオミカミは葦原中国を祝福し、この国は我が子が統治する国であると委任しました。そこで、国譲りの交渉が行われオオクニヌシノカミは立派な神殿を立ててもらい祭りを受けることで国の献上を約束します。

オオクニヌシ
オオクニヌシ

今の出雲大社を造ってもらいました。

アマテラス
アマテラス

国譲り神話だから、譲り、だから、取ったんじゃないから

アマテラスオオミカミはアメノオシホミミノミコトの子で、自分からは孫に当たるニニギノミコトに三種の神器を授け、地上に降ろさせました。ニニギノミコトは天の雲をかき分けて、日向の高千穂に降り立ちました。

日向ではニニギノミコトが山の神の娘であるコノハナノサクヤヒメと結婚し、海の獲物を取るのが得意なウミサチヒコと、山の獲物を獲るのが得意なヤマサチヒコを生みます。

ある日、弟のヤマサチヒコが互いの生業の道具を交換しようと提案し、結局、兄の釣り針を無くしてしまいました。それを責められて海神宮を訪れたヤマサチヒコは海神の娘と結婚し、塩みつ珠と塩ひる珠をあたえられます。地上に帰ったヤマサチヒコは、二つの珠で兄を懲らしめ服従を誓わせました。

ヤマサチヒコと海神の娘トヨタマヒメの子がウカヤフキアエズノミコト。この神がさらに海神の娘タマヨリヒメと結婚して四柱の子を産みました。その末の子がカムヤマトイワレビコノミコト。後に初代の天皇となって神武天皇と言われました。

このように日本神話の骨格は、いかにして日本の国の基を定めた神武天皇が生まれたのか、そこへ至るいきさつを伝える物語でありました。

神武天皇の大和平定

神武天皇は国内を治めるにふさわしい土地を求め、それまでの日向の高千穂の地から離れ、大和に都を作ろうと決心します。そこで早速、水軍を率いて瀬戸内海沿いに東へと進みます。大阪湾から上陸しようとしましたが、手強いナガスネヒコの抵抗を受け、兄のイツセノミコトが流れ矢で戦士してしまいます。

そこで迂回して熊野に上陸し、大和を目指します。険しい山中で悪神の毒気にあてられて病気になり軍勢の士気はふるいませんでした。ですがアマテラスオオミカミの神助があり、巨大な八咫烏が道案内をしてくれます。

天皇は抵抗する豪族を討ち平らげ、進軍を続けました。そしていよいよ強敵ナガスネヒコとの決戦を迎えます。

ですが、いくら攻めても勝てませんでした。すると、空が急に曇って雹が降り始めました。

どこからか金色に輝くトビが飛んできて、天皇の弓の先に止まりました。トビは稲妻のように光って、敵の目をくらませます。

力戦の末、ついにナガスネヒコが仕えていたニギハヤヒノミコトが自らナガスネヒコを滅ぼして帰順しました。

このように神武天皇は大和を平定し、畝傍山の東南の地に立派な宮殿を造って、初代天皇の位につきました。

宮殿を造る時の詔には、

神武天皇
神武天皇

天つ神がこの国をお授けになった御徳に応え、ニニギノミコトが正義を育成された御心を広めてゆこう。

その後に、四方の国々を統合して都を開き、天下を覆って一つの家のようにすることは、はなはだ良いことではないか。

とあり、ここに日本の基を定めた精神について、古代の日本人がどのように考えていたかが、明らかにされている。

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